ぶどうの郷の歳時記

ぶどう作りで出会える勝沼百景

ぶどう作りの作業と風景

このページに掲載の作業内容等はあくまで一般的な露地栽培における代表的な作業の一部です。
作業内容は、品種、栽培方法等によって異なります。

1月

【剪定作業】
その年の収穫量を決める最初の大事な作業。この作業が終わると今年の準備完了です。

ぶどう畑の片隅で作られた白菜が雪を被って不思議な光景が現れます。
厳しく冷え込む朝にはぶどうの芽も凍りつきます。
こんなになってもちゃんと春には芽を出します。凄い生命力です。

一面の銀世界にぶどうづるの曼荼羅模様が描かれます。
決して雪が多い地帯ではありませんが、時として大雪が降ります。太い枝の上はもとより、わずか1mmほどの針金の上にも雪が積もります。
平成10年の大雪では町内で多くの棚が雪の重みで潰れました。
それ以来、できるだけ早めに選定作業を終わらせる傾向が強まりました。
≪甲府盆地の雲海≫

2月

【粗皮削り】
剪定を終えた園では、ぶどうの木の皮を剥ぐ作業が行われます。皮の裏側にもぐりこんで越冬した害虫を日にさらすためです。
≪雪の甲府盆地≫

暖かな陽射しを浴びて最後の冬の寒さに耐えます。
≪甲府盆地の夜景≫

澄んだ冬の空気に甲府盆地の夜景がきらびやかにまたたきます。

3月

【水揚げ】
春の兆し。土壌が温かくなると根が活動を始め、“命の水”があふれ出します。

≪梅の花開花≫

【萌芽促進】
早く萌芽するように、萌芽促進剤を芽に塗ったり、ビニルのチューブをつるに被せたりします。
≪黄砂に霞む甲府盆地≫
【休眠期防除】
ぶどうが芽吹く前の防除作業。硫黄の臭いがぶどう産地の活動の始まりを告げます。
 

4月

【萌芽】
外側の堅い殻がはげて、ふわふわの綿に包まれた新芽が膨らみます。
≪甚六桜≫

【展葉】
ほどなくして葉っぱが広がってきます。中心にはぶどうの赤ちゃんが見えます。
≪スモモの花≫

≪新芽≫

萌芽したかと思えば、暖かな陽射しを受けてドンドン伸びます。
萌芽してからまだ一度も農薬を浴びていないこの新芽は春の味覚として密かな人気。⇒こちら

≪桃の花≫

【芽欠き】
元気な新梢の成長を助けるために、特に成長が悪い芽や余分な芽を欠きます。

ぶどう畑一面に広がる薄紫のじゅうたん。
よく見ると小さな花。ホトケノザです。
 
雑草草生栽培の畑ではタンポポが一面に咲いています。ほどなく綿帽子が風に種を飛ばします。

5月

【新梢伸長】
艶やかな新しい葉を広げて新梢が天に向かってぐんぐん伸びます。
≪大善寺の藤切り祭≫

5月8日は関東の奇祭藤切祭。
【誘引】
新梢が十分伸びたら、強風で折れないように、棚の針金に結わいつけます。
≪さくらんぼ狩り始まる≫
【防除】
柔らかい葉を狙う害虫や病気から守るため、農薬や肥料等の散布をします。
【摘房】
一枝に決まった数の房を残して余分な房、成長の悪い房、さらに副房を摘み取ります。

≪デラウェアの幼果≫

小さな粒々が全てつぼみ。

【デラウェア/ジベレリン処理】
種なしにするため開花前にジベレリン水溶液に浸します。識別用に食紅で着色しています。
1回目のジベレリン処理は種抜き用。
≪露がかえる≫

ジベ処理はタイミングと気候が大事。朝、葉の先端に真珠のような露がつく日は最適日。
【デラウェア/開花】
ぶどうの花には花びらがありません。開花するとあたり一面に甘い香りが漂います。

≪ピオーネの幼果≫

全長20cmにもなるピオーネの幼果。
全てのつぼみがやがて実になったとしたら・・・
巨峰、藤稔、ピオーネ、伊豆錦・・・巨峰に房形が似た大粒品種はほぼ同じです。

【大房品種/房作り】
大きすぎる房の余分な粒を取り除きます。使うのは先端のわずかな部分だけ。
房作りが完了した幼果。
【大房品種/開花】
品種が変わっても花の形は同じです。

6月

【大房品種/ジベレリン処理】
巨峰などの大房品種は、花が咲いた後に1回目のジベレリン処理を行います。
≪深緑の勝沼≫

【デラウェア/笠かけ】
2回目のジベ処理の後、病気の原因となる雨にあたらないようにすべての房に笠をかけます。
ロー引きされた笠紙が木漏れ日を浴びて光ります。
【大房品種/肥大期】
ジベレリン処理の後はグングン粒が大きくなります。
いよいよ粒がおしくらまんじゅう状態です。
このままでは大きな粒になりません。
≪深緑の甲府盆地≫

【大房品種/摘粒】
房の大きさを揃えるために、一房に決まった数の粒を残して他は除去します。実に根気のいる作業です。
梅雨に入り、水分をたくさん吸って粒が日に日に大きくなります。粒が大きくなると、粒の間にはさみを入れにくくなるうえに粒を傷付けやすくなりますので作業がしにくくなります。ぶどうの成長に追われて雨が降っても休んでいられません。
ここの作業でぶどうの形が決まりますので、いわばこれぞ芸術品の製作工程です。
【大房品種/ジベレリン処理】
摘粒が終わったら2回目のジベレリン処理をします。2回目のジベレリン処理は肥大用です。
 

7月

粒がみるみる大きくなります。
≪ジャガイモ掘り≫

ぶどうの作業の合間に、ジャガイモの収穫。
【笠かけ】
病気を防ぐために雨は天敵。露地栽培では極力雨にあたる機会を減らすために、ジベ処理のあとすぐに笠をかけます。
【大房品種/袋かけ】
散布農薬がかからないように、また虫がつかないように、一房一房袋をかけます。
袋をかけない場合は、大きい透明なプラスチック製の笠をかけます。

時にはこんな光景も。
袋がかけられたらあとは登熟を待つのみ。
≪甘〜い桃の季節≫

【大房品種/肥大期】
袋の中では・・・、粒がグングン大きくなります。
【ボルドー液散布】
葉に病気がつかないように、昔ながらの硫酸銅と石灰を混ぜて作る殺菌剤を葉面に散布します。フランスのボルドーで作られたのでこの名があります。
【デラウェア/登熟】
7月なかば頃からデラウェアが赤く色付き出し熟してきます。

8月

【デラウェア/収穫】
いよいよデラウェアの収穫です。

≪ぶどう盆栽≫

人気のぶどう盆栽。室内で甘い香りを漂わせます。自宅やオフィスでぶどう狩りができます。

農家の作業場には甘い香りが充満します。
【大房品種/着色】
大房品種も早い品種から着色が始まります。
 

9月


ピオーネ
【大房品種/収穫】
大房品種も早い品種から収穫開始です。

ピッテロビアンコ

ロザリオビアンコ

垣根栽培のシャルドネ
(ワイン専用品種)

マスカット・ベリーA

ワイン用に収穫されたベリーA

カベルネ・ソーヴィニヨン
(ワイン専用品種)
 

10月


甲斐路
【甲州/収穫】
≪ぶどう祭/鳥居焼≫


勝沼の伝統品種、甲州の収穫でぶどうシーズンも幕引きです。
≪ワインの仕込み≫
 

11月

【紅葉】
収穫が終わったぶどう棚は品種ごとに黄色や赤色に染まります。


≪紅葉の菱山≫


デラウェア

甲斐路

巨峰

甲州
【肥料かけ】
ぶどう畑に、今年の収穫へのお礼を込めて来年用の栄養としての肥料かけ。
≪ころ柿作り≫

【あとめっけ】
落葉したあとの棚に残る小さなぶどう。
超完熟のこの一粒がすこぶる美味しい。
   

12月

【落葉】
今年の役目を果たした葉っぱが落ち、来年に向けた剪定作業を待つぶどうづる。
≪ぶどうづるでツリー作り≫

≪ぶどうの木の防寒≫
ぶどうの木を凍害から守るために、わらなどを幹に巻いて防寒対策です。

勝沼ねっと制作「ぶどうの郷歳時記 ぶどう作りで出会える勝沼百景」

 

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